1月の能登半島地震の被災地では一時、11万4000戸余りが断水した。4カ月がたった今、被害が大きかった石川県の奥能登地方の約4000戸ではまだ続いているものの、それ以外では解消したとされる。
ところが、解消した地域でも住宅によっては水道が使えないという。どういうことなのか。

4月下旬、石川県能登町で大阪市水道局から応援に入った中村公彦・品質管理担当課長らが、住宅を1軒ずつ回っていた。各戸に設置されている止水栓に金属製の長い棒状の器具を差し込んで耳を当てる。

 ある住宅前では「シャーシャー」という音が聞こえたという。

「こんなにはっきり水が漏れている音は、なかなかない」

 他の住宅を調査していた複数の職員も駆けつけ、音を確認し、水道管の水漏れしている所を特定した。「地道な作業ですが、こうした作業を一つずつ積み上げていって水が使えるようになるんです」

https://mainichi.jp/articles/20240428/k00/00m/040/180000c