アメリカの福音派に関する最新の世論調査の結果が公表され、注目を集めている。それによれば、18~29歳の層では、イスラエル支持が33パーセントなのに対して、パレスチナ支持が24パーセントであった。3年前の調査ではイスラエル支持が69 パーセントで、パレスチナ支持はわずか5・6パーセントだった。なにが、この驚くほどの変化をもたらしたのだろう。

SNSなどを通じて現地から提供される映像の量が爆発的に増えているのが大きな要因ではないかと想像される。しかも、この年代層の45パーセントがパレスチナ人国家の樹立を支持している。ということは全パレスチナのユダヤ化に反対なわけだ。イエスの再来の準備としての聖地全体のユダヤ化という神学を信じていないわけだ。

福音派がアメリカの人口の4分の1もいるのならば、福音派の中にもいろいろな考えがあって当然だろう。福音派という集団が政治的には一様でなくて当たり前だろう。少なくとも世代によって変化がある。これはユダヤ教徒の間で起っているのだからキリスト教徒の間で起っても不思議はない。この調査は福音派の人々の間の多様性と変化を教えてくれる。