「記録としての写真ではなく、作品としての写真を撮りたくなるスマートフォン」──。そんな触れ込みの高性能なカメラを搭載したスマートフォンを、世界3位のスマートフォンメーカーである中国のシャオミが日本市場に投入する。ライカと共同開発したカメラシステムを搭載した「Xiaomi 14 Ultra」だ。

その見た目からして、異彩を放っている。背面上部の中央には、いずれもライカ製のレンズ「LEICA VARIO-SUMMILUX」を採用した4眼カメラを配置。焦点距離にして約12mmの超広角から240mmまでを幅広くカバーする。イメージセンサーの解像度はすべて5,000万画素で、超広角を除く3つに光学式手ぶれ補正機構を搭載した。

なかでも注目すべきはメインカメラだろう。コンパクトデジタルカメラなら高級モデルに採用されるような1インチのソニー製イメージセンサーを採用したほか、F1.63~F4.0の無段階可変絞りシステムを搭載したことで、被写界深度を自在に調節できる。つまり、背景のぼけや撮影するシーンに合わせた“絵づくり”をマニュアルで制御しやすい。

技術的にも特筆すべき点がある。約75mm(光学3.2倍相当)の望遠カメラには、レンズ群を前後に動かして間隔を変化させるフローティング機構を採用。約120mm(光学5倍相当)の望遠カメラには、取り込んだ光を潜望鏡のように90度屈折させ、レンズとセンサーを直角に配置したペリスコープレンズを用いている。一般的に光学ズーム機構は高倍率になるほど奥行きが必要になるが、これらの機構によって薄型化したうえで、光学手ぶれ補正の機能まで搭載したわけだ。

さらに、操作性を“カメラそのもの”に近づける工夫も施されている。スマートフォン本体のケースとバッテリーを内蔵したグリップを一体化した「Photography Kit」が別売りで用意され、これを装着するとデジタルカメラ専用機のように横向きに構えて撮影しやすくなるのだ。

https://wired.jp/article/xiaomi-14-ultra-leica-camera/
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