厚生労働省は5月31日、2022年12月時点の障害児者数は1164万6000人で、5年前の前回調査に比べて24・3%増えたとする推計を発表した。障害種別でみると前回は身体障害者が最多だったが、今回は精神障害者が56・6%増の614万8000人で最多となり、全体の5割強を占めた。

 推計は5年に1回実施している「生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)」の結果などから行った。調査には障害者手帳所持者や難病と診断された人など1万4079人が回答した(有効回答率58%)。

 手帳を持つ在宅障害者は5年前より9%多い610万人。それに手帳を持っていない人や施設入所者を足して障害児者数を1164万6000人と推計した。全人口の9・3%になる。

 手帳別の所持者をみると身体障害者手帳は5年前より減り、療育手帳と精神障害者保健福祉手帳は増えた。厚労省は「知的障害や発達障害に対する認知度が上がり、手帳を取得する人が増えたのでは」と推察している。