国家公安委員長を務めた白川勝彦元衆院議員(59)が、東京・渋谷の路上で警視庁渋谷署員に職務質問を受けていたことが6日、分かった。
白川氏の顔を知らない若手警察官4人から突然、体を触られ所持品を見せるよう求められた。
拒否したところ、数十分にわたって囲まれ、押し問答の末、同署に移動、幹部がやっと白川氏であることに気付いたという。
白川氏は「自由主義社会でこんな違法かつ無礼なやり方は許されない。
このままでは警察国家になる」と抗議している。

 4人は、元国家公安委員長とは気付かず高圧的な態度。
白川氏は「何でポケットのものや財布を見せねばならないのだ」と拒否したが、4人は取り囲んだまま「怪しいものを持っていないのなら見せなさい」と迫ってきたという。
当時、風邪で寝込んでいたため、白川氏の髪はやや乱れ、ひげも少しあったが、「何ら不審な行動をしていなかったし、隠すべき物もなかった。
なぜ職務質問したのか逆に聞きたいほどだ」(白川氏)。

 白川氏は弁護士であることを告げ「警察官職務執行法では身体検査的に私の体を触ることは許されていない」と主張。
警察官側は「許されている」として数十分間、押し問答が続けられた末、白川氏は渋谷署長に抗議するため、警察官とともにタクシーで同署に乗り込んだ。
同署で96〜97年に国家公安委員長を務めた経歴を明かしたが、中堅幹部は白川氏と気付かず、その後、副署長が初めて「白川先生」と気付いたという。2004年11月