ドイツ車、もう高級じゃない-テクノロジー重視の中国顧客がそっぽ

中国広東省を拠点とする起業家ライアン・シュさん(36)は、ドイツの自動車メーカーにとって理想的な顧客だった。

  3人の子どもを持つ彼女と夫は「ポルシェ911」とメルセデス・ベンツの「Gクラス」を所有。10万ドル(約1500万円)超を投じ、ポルシェ初のフル電動スポーツカー「タイカン」をいち早く購入した。

  しかし、馬力やハンドリングといった従来のセールスポイントよりも、テクノロジーの洗練度合いを重視する中国人消費者が増えるにつれ、彼女のドイツ車に対する見方は変わった。

  シュさんはタイカンのソフトウエアシステムは「ひどい」と感じており、「ただの電動ポルシェだった。それだけだ」と言い放つ。

  彼女の見方は特殊ではない。中国が内燃機関(エンジン)車から離れていく中で、フォルクスワーゲン(VW)とメルセデス・ベンツグループ、BMWは、3社にとって最大かつ最も稼げる市場で顧客にアピールする電気自動車(EV)を提供しようと取り組んでおり、350億ユーロ(約5兆7000億円)の投資に賭けている。だが、3社は先週、そろって中国での7-9月(第3四半期)の販売低迷を明らかにした。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-15/SLD9HUT0AFB400
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