
小学校教師(34)が生徒の子どもを妊娠…「夫がラブレターを発見」「車内で一緒にいるところを逮捕」当時13歳だった元少年から見た、2人の関係の真実
加害者のメアリー・ケイは、人生のはじめから注目に慣れていた。1962年に彼女が生まれたシュミット家とは「元祖トランプ」と呼ばれるカリフォルニアの極右政治一家で、抗議活動が邸宅に押し寄せることも珍しくなかったのだという。父は共和党議員および第三党の大統領候補にまでのぼりつめ、母親も幼い兄弟の子育てをメアリーに任せて反フェミニスト活動に邁進した。6人の子どものうち、2人の兄弟はそれぞれブッシュ大統領の副法律顧問、トランプ大統領の外交政策顧問という華々しい経歴を歩むこととなる。
「完璧な保守一家」のイメージが崩壊したのは1980年代。父親が10年にわたって大学の元教え子と不倫関係にあり、2人の隠し子を放置していたことが発覚して失脚したのだ。メアリーの幼馴染によると、父への憧れが壊れてしまった娘は夢の世界に生きるようになった。そして後に、父親の行動を「さらに酷いかたちで」真似ることとなる。
親から離れて音楽の道に進もうとしたメアリーだが、望まぬ妊娠、それにともなう親の意向によって、大学を中退し、気の合わない恋人スティーブと結婚することとなる。夫婦仲は良くなかったが、4人の子をもうけ、シアトルに移ると教員免許を取得して小学校の人気教師となった。
この小学校で、事件が起こった。父の癌が見つかり、流産も経験する悲しみにあったメアリーは、担任していた6年生のサモア系男児、ヴィリ・フアラアウと関係を深めていった。大家族のなかで親にあまりかまわれていなかったヴィリの芸術の才能をサポートして旅行や宿泊を重ねるうちに、性的な関係、つまり児童性的虐待に発展したという。1996年当時、34歳のメアリーはヴィリの母親と3歳ほどしか違わず、13歳のヴィリはメアリーの長男と2歳ほどしか違わなかった。
1997年、夫がラブレターを発見したことで逮捕されたメアリーに、言い訳のすべは無かった。ヴィリの子どもを妊娠していたためだ。出産後、児童強姦罪を認め、翌年に刑期を終えると、未成年との接触禁止令をやぶり、またもやヴィリと逢瀬を重ねた。駆け落ちをしようとしていた形跡のある車内で一緒にいるところを発見されて再逮捕された後、ヴィリとの2人目の娘を出産して、夫とは離婚した。
https://bunshun.jp/articles/-/74040