引きこもりになった当初の俺は、
する気はないけど「バイトぐらいはしないとなー」と思ったこともあって、
だから無料のバイト情報誌を、近所のセブンイレブンまで取りに行った事もありました。
俺は色んな劣等感を抱いてるので、コンビニバイト情報誌を取りに行くだけでもほんと大仕事で、
だから、何日も前に頭の中で計画を立てていました。
それで「この日に取りに行くぞ!」決心して、その日が来るのをドキドキして待っていました。
その日が来て、まず俺は、俺の姿は変じゃないと思い込むために自分の姿を鏡で何度も何度も1時間くらい確認して、
そして大丈夫だと思い込んで、それから俺は、平屋の家に住んでいることにも劣等感があるので、
俺が平屋の家から出てきたことを誰にも見られてないことを祈りながら、決死の思いで家の外に出ました。
外は夕方だったと思います。
それは、夕方は薄暗いから自分の存在が目立たなくなると思ったのと、
16歳の男が外にいておかしくない時間帯だから、夕方に取りに行ったんだと思います。
えーとそれで、数分くらい歩いてセブンに着いて、店内へ入りました。
その時に俺は、出入口の近くにあるコピー機の近くに無料冊子が沢山ある所を発見し、
そこに無料のバイト情報誌があるだろうと予想しながら、まず雑誌コーナーに向かいファミ通を手に取って、
その次に飲み物コーナーに向かいコーラかなんかを手に取って、
最後に菓子パンコーナーに向かいメロンパンかなんかを手に取って、レジに向かいました。
会計が終わり、俺は出入口に向かい、出入口の近くにコピー機の近くにある無料冊子が沢山ある前で立ち止まり、
目的の無料のバイト情報誌を急いで探し、手に取りました。
その瞬間、「ここバイト募集してたよね?」と言う店員のおばさんの声が俺の耳に聞こえて来ました。
俺は、全く予想していなかった出来事に脳みそがズンと重くなり景色も歪んで、
でも咄嗟に、変に反応すると店員のおばさんが俺に話しかけてくるかもしれないと思い、
俺は無反応でいることだけを意識しながら、外へ出ました。
そしてそのまま家に帰りました。
バイト情報誌はパラパラめくることはあったけど、勿論バイトはしなかったです。