
https://www.reuters.com/markets/commodities/us-lobbied-greenland-rare-earths-developer-tanbreez-not-sell-china-2025-01-09/
米国とデンマークの当局者は昨年、グリーンランド最大のレアアース鉱床の開発会社に対し、
中国系企業にプロジェクトを売却しないよう働きかけたと、同社のCEOがロイター通信に語り、
グリーンランドの重要鉱物の開発に向けた資金調達の選択肢を検討しており、ワシントンと定期的に協議していると付け加えた。
この動きは、ドナルド・トランプ次期米大統領がここ数週間、デンマーク領の獲得について考え始めるずっと前から、
米国当局がデンマーク領に長年経済的関心を抱いてきたことを強調するものだ。
希土類元素は強力な磁性を持ち、電気自動車からミサイルシステムに至るまでハイテク産業にとって極めて重要である。
希土類元素の必要性から、中国と西側諸国の間で、希土類元素の採掘と加工に対する中国のほぼ完全な支配を緩和しようと激しい競争が繰り広げられている。
非上場企業タンブリーズ・マイニングのグレッグ・バーンズ最高経営責任者(CEO)は、昨年2度グリーンランド南部のプロジェクトを視察した米国当局者らが、
資金難に陥っている同社に対し、大規模な鉱床を北京とつながりのある買い手に売却しないよう繰り返しメッセージを伝えていたと語った。
米国務省はすぐにはコメントできなかった。ホワイトハウスはコメント要請に応じなかった。デンマーク外務省はコメントを控えた。
「中国に売却しないよう強い圧力があった」とクリティカルメタルズのトニー・セージ最高経営責任者(CEO)はロイター通信に語った。
セージ氏によると、バーンズ氏はタンブリーズ買収に現金500万ドルとクリティカルメタルズの株式2億1100万ドル相当を支払ったが、
これは中国企業が提示した金額よりはるかに低いものだったという。
両幹部とも、どの当局者と会ったか、また提案を行った中国企業を特定したかを明らかにしなかった。
アナリストらは、米国の関心が、これまでは魅力的な投資対象とは見られていなかったレアアースプロジェクトの状況を変えつつあるようだと指摘した。
タンブリーズ社のクリティカル・メタルズへの売却は、米国当局がアフリカよりもグリーンランドでより大きな成功を収めていることを示している。
米国当局は鉱物資源の豊富な中央アフリカ銅鉱山地帯における中国の支配を相殺しようと努めてきた。