田村 この刑法を改正へと動かしたのは、フラワーデモなど被害者たちの勇気ある告発でした。同意がないことを事実認定しながら無罪となった性暴力事件の判決に女性たちの怒りが爆発して、被害者が沈黙を破った。その意義の深さをあらためて実感します。
角田 法制審議会委員を務めた山本潤さん(一般社団法人スプリング元代表)をはじめ被害を受けた本人が経験を話したのです。否定したくてもできません。本人が話すのだから。
田村 フラワーデモ、「#MeToo」の運動から私たち日本共産党も多くを学んで2020年の綱領一部改定で「ジェンダー平等」を明記しました。そのことが私たちの議会質問や活動にも質的な変化をもたらしたと実感しています。都議団は、「痴漢は性犯罪だ」として被害実態のアンケート調査に取り組みました。中・高校生が「電車通学で毎日のように痴漢に遭い続ける」「ストレスで学校に行けなくなった」などの深刻な実態には私も衝撃を受けました。「痴漢ゼロ」を掲げてずっと取り組んできた市民のみなさんと協力して、鉄道会社や東京都、国に対策を要請した、この取り組みは、各地に広がっています。また、受験生を狙った痴漢を許さないと市民が立ち上がり、地方議員も連帯して取り組むなどさまざまな運動も広がっています。
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