
「花と小径と晋三さん」 安倍邸の庭園が故郷へ 下関市で一般開放 昭恵氏「思い出の庭」
2025/1/17 18:07
安倍晋三元首相が好んだとされる東京・富ケ谷の私邸の屋上庭園がこのほど、故郷の山口県下関市に移設された。安倍家と交流のあった社会医療法人「松涛会」安岡病院の正面口(150平方メートル)でほぼそのままに再現された。庭園の名称は「花と小径(こみち)と晋三さん」。16日に除幕式が行われ、一般開放されている。
平成19年春、第1次安倍政権発足に合わせて、安倍氏の私邸の屋上に庭が造営された。安倍氏は日常的に散歩もしにくい立場で、庭園で体操をしたり、妻の昭恵氏とワインを持ち込んで、日本の行く末を話し合ったりしたという。
関係者によれば安倍氏の死去後、屋上の庭園を処分する話が浮上したが、昭恵氏は「思い出のある庭で、残したい」と訴えたという。
法人の前理事長の斎藤正樹氏(故人)と安倍氏の父・晋太郎氏が旧制山口中学(現山口高)の同窓だった縁で親交のあった法人側の意向もあって、プランターや流し台を含めて、樹木、芝生、土など屋上庭園にあったすべてを昨年9月にフェリーで下関まで移送した。
病院敷地での庭園の再現は、18年前に私邸の庭園を設営した植木職人や庭師らが担当したといい、昨年12月に完成した。
斎藤氏の妻で、現理事長の妙子氏(90)は産経新聞の取材に、移設された庭園を通じて「下関にこんな偉大な人がいたということを将来も皆さんに知っていてほしい」と語った。
16日の除幕式に出席した昭恵氏は涙ながらに関係者に謝意を伝えていたといい、X(旧ツイッター)では「ぜひ皆さま見にいらしてください!」と書き込んだ。(奥原慎平)
https://www.sankei.com/article/20250117-FKKFFMHE2ZFA3N2RRMPMPCEB2Y/
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