日本が27年度までに防衛費を国内総生産(GDP)比で2%に高めていく目標を米国が歓迎すると記した。「27年度より後も抜本的に防衛力を強化する日本のコミットメント(関与)を歓迎した」と表記した。
トランプ氏は大統領1期目に日本に防衛費の増額や米軍駐留経費の負担増を求めた経緯がある。
台湾海峡に関し「力または威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対した」と盛り込んだ。日米首脳が出した共同声明でこの表記をしたのは初めて。
米国による対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条を沖縄県・尖閣諸島に適用すると明記した。日米安保条約と日米防衛協力の指針に沿い「平時から緊急事態への切れ目ない対応をする日本の役割を再確認する」と書いた。
中国については「東シナ海での力や威圧によるあらゆる現状変更の試みへの強い反対の意を表明した」と強調した。
首相とトランプ氏が会うのは初めて。少人数会談はホワイトハウスの大統領執務室で30分程度開いた。トランプ氏は冒頭に「石破首相は尊敬される方で日本の方から愛されている。執務室に迎えられて大変名誉だ」とたたえた。
首相は「日米の緊密な関係はトランプ氏と今は亡き安倍晋三元首相によって礎が築かれた。大統領と私、米国と日本が力を合わせてさらに世界が平和になり、人々が夢と希望を持って生きていくことができるよう努めたい」と語った。
24年7月、トランプ氏が大統領選中に襲撃された際に撮られた写真に言及した。「歴史に残る1枚だ。必ず大統領に当選し、再び米国を偉大な国、世界を平和にすると確信されたに違いない」と言明した。