埼玉県八潮市の県道陥没事故後、下水道の上流にあたる同県春日部市内では、下水道管の水位が上昇したままになっている。
事故現場に流れ込む下水の勢いを弱めようと、県が「春日部中継ポンプ場」への流入量を絞っているためで、市は監視を続けている。
事故発生から半日ほどたった1月28日深夜、春日部市職員が、県の下水道管に接続する市の下水道管のマンホール内を点検した。
その時、下水は地表から約8メートル下の位置にあったという。
翌29日午後4時の点検では、地表から約3・5メートル下の位置まで上がっていた。
その後も市は毎日の点検を続けているが、水位は約3〜3・5メートル下の状態が続いているという。
県は事故後、塩素消毒した下水を春日部中継ポンプ場から 新方川へ緊急放流している。
またポンプ場に流れ込む下水量を絞り込む対応を取っている。
そのためポンプ場の上流約1キロ・メートルにある市の下水道管で水位上昇が続いているとみられる。
春日部市の担当者は「下水が地表にあふれ出したら大惨事になる」として警戒を強める。
さらに上流にある自治体の担当者は「(下水の流量が増える)梅雨時期が心配」と気をもんでいる。