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ドイツで20年ぶりの解散総選挙 勢いづく極右政党「AfD」 トランプ氏側近が後押し
2/25(火) 10:54配信
テレビ朝日系(ANN)
https://news.yahoo.co.jp/articles/4342de6c725e69aaefda6a78293cb188d57275f5?page=1
ドイツで20年ぶりの解散総選挙 勢いづく極右政党「AfD」 トランプ氏側近が後押し
ドイツで23日、解散に伴う総選挙が20年ぶりに行われるが、今回の選挙をかき乱しているのが、アメリカ・トランプ政権だ。“EUの盟主”ドイツは、どこへ向かうのだろうか?
■ドイツ総選挙の最新世論調査
ドイツの最新の世論調査から見ていく。
ロイター通信によると、1位は最大野党で中道右派の「キリスト教民主・社会同盟」、2位は極右政党の「ドイツのための選択肢=AfD」。選挙前の議席数は議会5番目の党なので、躍進が見込まれている。与党でショルツ首相が率いる中道左派「社会民主党」は3位。つまり、政権交代が濃厚な情勢となっている。
なぜ、このような結果になっているのか?実は、前回の総選挙と今回では、ドイツ国民が重要視する国の課題に変化が見られる。
2021年に行われた総選挙で、国民が最も重視していたのが「環境保護・気候変動」で、次が「移民・難民」。「経済状況」はわずか7%だった。
しかし、先月の調査では、最も重視するのは「移民・難民」で37%。次に「経済状況」で34%と前回から大きく増えた。一方、「環境保護・気候変動」は大幅に減った。
■躍進する極右政党AfDの背景
こうした変化を受け、躍進しているAfDとは、どのような政党なのか?
AfDの共同党首はアリス・ワイデル氏(46)で、金融大手「ゴールドマン・サックス」などを経て政界入りした人物。また、朝日新聞デジタルによると、北海道の大学に留学経験があり、取材に対し「お疲れ様です」と日本語で対応したという。
AfDの主な政策は国境や移民管理の厳格化、原発再稼働、石油ガスの規制解除、EU規制・官僚主義廃止、大型減税などだ。
ただドイツ連邦憲法擁護庁によると、AfD党員およそ4万人のうち1万1000人に、右翼過激派の疑いがあるという。
では、どういった人たちに支持されているのか?
調査会社が発表した、今回の総選挙での選挙区ごとの首位予想をみると、旧東ドイツのほぼ全域でAfDが優勢。この東ドイツ地域だが、国民1人あたりの可処分所得を見ると、総じて、旧西ドイツ地域より低い。つまり、ドイツの中でも所得の低い地域で支持されていることが分かる。
さらに、「AfD」躍進の背景には、SNS存在がある。
TikTokのフォロワー数は、「キリスト教民主・社会同盟」がおよそ20万人、「社会民主党」がおよそ16万人なのに対し、「AfD」はおよそ56万人と圧倒的に多い。
加えて、大きいのが、党を支持するインフルエンサーの存在。「AfD」の主張を音楽やダンスを付けた動画などに再構築し、拡散しているという。