
スペインで発生した大規模停電は、再生可能エネルギー、特に太陽光発電に関連しているとの指摘が多くなされています。停電の原因として、スペインの電力網を管理するレッド・エレクトリカは、発電の急激な減少が影響したと報告しています。具体的には、停電が発生した際、太陽光発電の出力が18ギガワットから8ギガワットに50%以上も急落しました。
* スペインは、電力の約59%を太陽光発電から供給しており、風力発電も12%を占めています。この高い再生可能エネルギーの割合は、他国と比べても非常に高い水準です。
* 停電の原因としては、フランスとの電力接続の問題や、国内の電力系統のトラブルが挙げられています。これにより、電圧が低下し、再生可能エネルギーの発電所が次々と停止したと専門家は指摘しています。
レッド・エレクトリカは、再生可能エネルギーの急増が電力網に与えるリスクについて警告しており、特に「慣性」の不足が問題視されています。慣性とは、発電機の回転部分によって電力供給の安定性を保つためのエネルギーであり、太陽光発電や風力発電はこの慣性を持たないため、急激な需要や供給の変動に対して脆弱です。
この停電は、再生可能エネルギーの急速な導入がもたらすリスクを浮き彫りにしており、今後のエネルギー政策においては、より安定した電力供給を確保するための対策が求められています。スペイン政府は、再生可能エネルギーの過剰供給が問題ではないと主張していますが、専門家の間ではその信頼性についての議論が続いています。
https://www.the-independent.com/climate-change/spain-power-cut-electricity-solar-wind-energy-b2741491.html