そもそも日本社会において、ビールの労働順応的なイメージがひろまる始点となったのは、かれらビール業者の宣伝活動であった。「薬効」についての広告規制のゆるさもあいまって、20世紀前半のメーカー企業が自社ビールに付与したイメージは、酒というよりは、疲労回復剤や栄養剤のそれに近いほどだった。
大正・昭和初期の広告コピーから、いくつか引いてみよう(『応用自在現代広告文句辞林』、『広告実務講座並広告文案資料』、『広告年鑑』)。
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「ビールに宿酔なし ビールは滋養に富む」(ヱビス・サッポロ・アサヒビール)
「純良なる麦酒は「飲む」に非ずして「食う」也 一杯のビールの滋養は同量の牛乳に等しく四合のビールは牛肉三十匁の効力に匹敵すと」(キリンビール)
「一杯のビール良く労を忘れ元気を恢復す」(カスケードビール)、「湧き出ずる活力 あふるる生気」(サッポロビール)、「健康は何よりの資源 アサヒの一杯 活力の源泉」(アサヒビール)
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そりゃ日本人が「ビール党」になるわけだ…日本酒からシェアを奪ったビール会社の今では考えられない宣伝文句(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース https://share.google/wGeRcaMBwcIuLc0Se
