松根油(しょうこんゆ)とは?
第二次世界大戦末期、石油が完全に底をついた日本が、苦紛れに打ち出した「松の根から飛行機の燃料を作る」という無謀な計画のことです。
【1】松根油の正体 松の切り株を地中から掘り出し、釜で蒸し焼き(乾留)にして採り出した油のことです。これを精製して戦闘機のガソリン代用にする計画でした。
【2】異常な非効率さ「200個で1時間」 当時のスローガンは「松の切り株200個で、飛行機が1時間飛べる」というものでした。巨大な松の根を200個掘り起こすには、子供や高齢者を含む膨大な人数が何日も重労働に従事する必要がありましたが、それだけ苦労しても、得られる燃料はたった1時間分でした。
【3】結局、飛べなかった ・不純物だらけ:当時の技術では油から粘り気(タール)を完全に取り除けませんでした。 ・エンジン故障:無理に使うとエンジン内部がベタベタに固まり、数分で焼き付いて停止しました。 ・実戦投入はゼロ:全国で必死に掘り起こされ、各地にドラム缶が山積みされましたが、まともな燃料として使われる前に終戦を迎えました。
【結論】 科学的な裏付けよりも「日本中の松を掘ればなんとかなる」という精神論が暴走した、当時の日本の窮状を象徴する出来事です。
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