今年1年の嫌なことを笑いとばす全国でも珍しい「注連縄掛(しめかけ)神事(お笑い神事)」が23日、大阪府東大阪市の河内国一之宮・枚岡(ひらおか)神社で営まれた。
新型コロナウイルスの感染対策で「笑」と書かれたマスク姿の参拝客ら約300人が、2年ぶりに約20分間笑い続けた。

 張り替えた注連縄(しめなわ)の前で笑う神事は市の無形民俗文化財。洞窟にこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)を、神々が大笑いで誘い出した神話にちなむ。
13年前から一般の参拝客も参加できる形になり、例年約3千人が参加。昨年はコロナ禍に配慮し、マスク姿で3回笑う神事のみとした。

 今年も感染リスク低減で参拝客を限定し、インターネットで生中継。参拝客らは一定間隔で整列し、中東(なかひがし)弘宮司(80)が「アーハッハッ」と笑う声に続き境内に笑い声を響かせた。

 中東宮司は「笑いは生かされる喜びや感謝の表現」と語り、コロナ収束も願った。一方、戦国武将・真田幸村の仮装姿で参加した大阪府高槻市の主婦、竿田(さおだ)実代子さん(62)は「寒かったが笑い続けて体が温まり、楽しかった」と話した。

マスク姿で20分間「笑」いとばす 東大阪・枚岡神社で神事
https://www.sankei.com/article/20211224-TD6WJYMQCNJK7ADQRCNGOBVQUQ/