東京大前の路上で受験生ら3人が切り付けられた事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された高校2年の少年(17)は、襲撃に使った包丁のほかに、刃物2本と可燃性液体を所持していた。

 警視庁少年事件課は、少年が受験生を狙った無差別襲撃を計画した疑いがあるとの見方を強めている。

 同課によると、少年は15日午前8時半ごろ、東大農学部正門前の歩道で、学生服の上着ポケットから刃渡り約12センチの包丁を取り出すと、突然駆け出した。近くにいた男性(72)を切り付けた後、女子高校生(17)と男子高校生(18)に次々と襲い掛かった。

 男性は付近の交番に駆け込み、「若い男に刺された」と助けを求めた。近くにいた警備員に刃物を取り上げられ、座り込んだ少年は、駆け付けた警察官に逮捕された。襲撃に使用した包丁とは別に、ナイフとのこぎりの計2本、可燃性液体約3リットルと着火剤を所持していた。

 東京メトロによると、約150メートル離れた南北線東大前駅では事件直前、駅構内の4カ所で放火とみられる不審火があった。

 防犯カメラには、少年とみられる男が刺傷事件の約5分前、改札内で着火剤らしき物に火を付ける様子が映っていた。男が改札を出た後、柱や現金自動預払機(ATM)の裏、通路で次々と炎が上がり、近くにいた駅員が消火器で消し止めた。けが人はなかった。

 少年は警視庁の調べに「近くの駅で火を付けた」と供述しており、少年事件課は関連があるとみて調べている。 

刃物3本、無差別襲撃計画か 事件前、駅に放火疑い 受験生刺傷・警視庁
https://news.yahoo.co.jp/articles/81b18ded612281af705437c61f1f76a6d3a20c84