ナイト@knight_04
p.117 コラム「スポーツの世界が守るジェンダー秩序」
男女の体力差というものは実際にはどの程度あるものでしょうか。
文部科学省が行っている「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の2010年度報告をみると、
50m走の成績の男女別分布図はその大部分が重なり合っていることがわかります。

言い換えると男子より足の速い女子もたくさんいるわけです。
男女の体力差というものは世の中で信じられているほど大きくはないようです。
中学校の男女混合の柔道部で(中略)は男女の部員にまったく同じ運動メニューが組まれていたにもかかわらず、

ランニングのときは男子が前方、女性が後方に分かれ、部全体に練習の指示を出すの男子のキャプテンで、
女子のキャプテンは女子のみに指示を出し男子には出さないといった奇妙な境界線の存在を発見しました。

さらに武道場での「乱取り」の練習では女子と男子の取組がほとんどみられないこと、
例外は実力の劣る男子や下級生の男子と上級生の女子との組み合わせに限られていることがわかりました。

さらに調べていくうちに、こうした奇妙なルールを柔道部員たちが守り続ける背景には
「強いはずの男子を弱い女子が負かすようなことがあってはならない」
という<男性優位>神話を守り通すための暗黙の了解があることがみえてきたといいます。
どうやらスポーツの世界が男女に分かれている理由は「男女の体力差」ではなく
「男女に体力差があるという神話」を守ろうとするところにあるようです。

万が一女子が男子に勝つようなことがあれば「男子の立場がなくなる」からです。
スポーツの世界においても「強い男性」と「か弱い女性」は過度に演出されてきたといえるのです。
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