小泉武夫の食あれば楽あり 本格湯豆腐、絹か木綿か

天明2年(1782年)に刊行された「豆腐百珍」には、約100種の豆腐料理が記載されている。
その中に「湯やっこ」というのがあり、これが今の湯豆腐である。
ところが我々が今日食べているものとはかなり食べ方が異なり、豆腐を煮る湯には葛(くず)湯を使い、
浮き上がろうとする豆腐をタイミング良く掬(すく)い上げなければならない、
などといった細かい芸当までしなければならないのである。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD310SC0R31C21A2000000/