中国の習近平国家主席は4日、ロシアのプーチン大統領と北京市の釣魚台(ちょうぎょだい)迎賓館で会談し、
中国が北大西洋条約機構(NATO)の拡大に反対し、ロシアは「一つの中国」の原則を堅持するとうたった共同声明に署名した。
両首脳は会談後、同日開幕した北京冬季五輪の開会式に出席。米国と対立する中露両国は「五輪外交」の舞台で対米共闘を改めて誇示した。

両国の発表によると、習氏は「中露は両国の根本的利益を守る努力を断固として支持する」と表明。
「昨年の中露の貿易額は過去最高の1400億ドル(約16兆円)に達した」とも述べ、経済的接近を強調した。

プーチン氏も「中露関係は前例のないものとなった」と応じ、次世代エネルギーとして開発が進む水素を中国に供給する計画が進んでいると表明した。

首脳会談に合わせ、両国はロシアから中国への天然ガスと石油の供給を拡大する契約などを結んだ。

共同声明は米欧を念頭に「民主主義と人権の保護を口実に他国に圧力を加えるべきではない」と主張。
ロシアの求める「NATO不拡大」を中国が、中国の求める「一つの中国」原則をロシアが支持した。
中国がウクライナとの良好な関係を望んでいることなど思惑の相違は棚上げし、ウクライナと台湾の問題で支持し合うことを明確にした。

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