【モスクワ=小柳悠志】ロシアのプーチン大統領は15日、緊迫するウクライナ情勢について、ドイツのショルツ首相とモスクワで会談する。
ロシアが求めるウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への非加盟の確約を欧米は拒否しており、ロシア軍のウクライナ侵攻が懸念される中、外交対話を通じて緊張緩和につながるかが焦点だ。
プーチン氏との会談に先立ち、ショルツ氏は14日、ウクライナでゼレンスキー大統領と会談。親ロシア派武装勢力が支配するウクライナ東部地域に対し、同国政府が自治権付与に向けた法整備を進めるとの言質を取り付けたとしている。
この自治権付与は、紛争解決に向けて2014年と15年に結んだミンスク合意に基づいて、ロシアがウクライナ政府に履行を要求してきた。自治権付与への動きが進めば、軍事的緊張が緩和に向かう可能性がある。
一方で、ゼレンスキー氏はショルツ氏との共同会見で「ウクライナは選んだ道を進まなければならない」と述べ、安全保障でロシアに対抗するためNATO加盟を目指す方針を改めて強調。ショルツ氏もロシアが侵攻した場合は「ただちに対ロ制裁を開始する」と警告した。
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