新卒でブラック企業に入社「歯を見せて笑うな」社長の思いつき命令が次々と…
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〇リーマンショック後の厳しい就活でなんとか内定したが…
山手線の内側にある小さな印刷会社――。都内の四年制大学を卒業後、エミさん(仮名・32歳)が入社したのがその会社でした。
リーマンショックの影響があったからか、就活はとにかく厳しかったと語る彼女にとって、
正社員として内定がもらえただけでも御の字。入社後は営業部に配属され、
ルート営業を中心に新規案件獲得のための飛び込み営業をすることになりました。

(中略)いつでも成績が芳(かんば)しくない営業部に檄を飛ばすのは社長でした。
ひんぱんに社員の様子を見て回り、目についた社員へ数字が未達の理由を問いただすのです。

〇「社内では歯を見せて笑うな」社長の思いつきで
「みんなシーンとしてましたね。長いと1時間くらい捕まって叱責され続けるんですが、
そのあいだ仕事はできないし、空気は悪くなるし、最悪でした。怒鳴ったり、机を叩いたりするんです」
あるときのこと、毎週の定例会議で社長からあるルールが発令されました。それは、「社内では歯を見せて笑うな」というもの。
「『目標も達成できないのにお前らよく笑えるな!』という話から、思いつきで決まったものでした」
社員たちはルールにのっとり、どうしても笑うときは口を閉じて笑うようになります。

〇「新規案件がとれるまで帰社するな」で業務に支障が出た
それからしばらく経ち、相変わらず誰も新規案件がとれない状況が続くなか、新たなルールが追加されることに。
「『新規案件がとれるまで帰社するな』っていうルールです。でも、ルート営業先の動いている案件があるので、
当然社内での作業も必要で……」
新ルールが発令された日から、社長が退勤したかどうかを社内の事務さんに電話して確認することがエミさんの仕事になりました。

〇転職先で残業代がつくと知って驚いた
終電間際まで働いたとしても、タイムカードは毎日総務部の手によって「17:00」の印字がなされていました。
17時の定時など、あってないようなもの。営業部はみな、4時間以上の残業が日常となっていましたが、残業代は出ませんでした。