岸田首相「できるだけ原発を動かしていきたい」 原油高への対応で

岸田文雄首相は26日夜、テレビ東京の番組で、物価高騰に対応する「緊急対策」の柱の一つであるエネルギーの安定供給について、「できるだけ可能な原子力発電所は動かしていきたい」と述べた。安全性には配慮しつつ、国民に再稼働への理解を求めていく考えだ。

 番組で首相は、ウクライナ情勢による原油高などで、エネルギー供給が不安定になっていることに触れ、電力の逼迫(ひっぱく)やガス料金の高止まりへの懸念を示した。そのうえで「原子力発電所を1基動かすことができれば、世界のLNG(液化天然ガス)市場の年間100万トン、新たに供給するという効果がある」と、再稼働の効果を強調した。

 一方で、原発設備の安全面は独立性の高い原子力規制委員会が担っている。首相は「規制委の審査についても合理化、効率化を図りながら、審査体制も強化をしながら手続きをしっかり進めていき、どこまで再稼働ができるのかの追求をしていかなければならない」と語った。
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