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マリーゴールド、天皇杯初出場へ PK戦で学園大下す

サッカーの第102回天皇杯全日本選手権熊本県代表決定戦を兼ねた第26回県選手権(熊日など共催)は7日、水前寺競技場で決勝を行い、マリーゴールド熊本が学園大を1−1からのPK戦の末に下し、初優勝と天皇杯初出場を決めた。

 マリーゴールドは前半18分、MF田中栄輝が相手ゴール前でパスを奪い、そのまま無人のゴールに流し込み先制。後半も開始から押し込んだが、5分にオウンゴールで失点した。その後は両チームとも決定機を決められず、PK戦に突入した。

 PK戦は、先攻のマリーゴールドは4人が決め、GK杉本丈紘が4−2の場面で学園大の4人目を阻止した。

 県代表のマリーゴールドは21日、宮崎県新富町のユニリーバスタジアム新富で宮崎代表との1回戦に臨む。J2ロアッソ熊本は2回戦から登場し、6月1日に新潟県でJ2新潟と対戦する。
 ◆走り負けず前線から圧力

 PK戦の4人目。マリーゴールド熊本のGK杉本丈紘が右足でシュートを止め初優勝を決めた。「勝利に貢献してやると思っていた」。後半早々に味方からのバックパス処理を誤った(記録はオウンゴール)ミスを取り返した22歳の守護神が、イレブンの輪の中心で歓喜に浸った。

 国府高や東海大星翔高で全国選手権に出場した選手が多く、ベンチ入りの平均年齢24・4歳と若い社会人チーム。「体力は学生にも負けない」と控えGK兼任の中川翔太監督が自負するように、前線からの積極的な守備で学園大のパスサッカーを封じた。

 前半18分、24歳のMF田中栄輝が「狙っていた」と相手GKのパスをカットし先制ゴール。その後も24歳のFW原悠太や19歳のFW岩永晴琉らが前線から圧力を掛け続けた。

 左サイドで上下動を繰り返した田中は「守備が崩された失点はなかった。自分たちのサッカーができた」。小学生から社会人までさまざまな年代のチームが活動するクラブ。ゴール裏からは小学生の熱い応援が響いた。

 選手の職業は公務員やエンジニア、教員など多様で、社会人の県リーグ1部に所属し、週2回、夜に約2時間の練習で戦術を磨いている。

 天皇杯1回戦(21日)はJ3宮崎か、JFLホンダロックと対戦する。28歳の宮地竜平主将は「格上を食ってやるという気持ちでピッチに立つ」と気合を入れた。