「目の錯覚か…」“赤いスズメ”発見 沖縄の同じ島で“赤いカモ”も発見

 沖縄県の多良間島で「赤いオナガガモ」と「赤いスズメ」が発見され、話題になっている。
専門家は「黒色が薄くなるなどの発色異常が原因ではないか」と分析している。
多良間村塩川の農業、羽地邦雄さん(74)が4月11日に「赤いオナガガモ」、15日に「赤いスズメ」を撮影した。

 オナガガモの全長は雄で75センチ、雌で55センチほどと大型で、体と首が細長い。県内には冬鳥として飛来する。
「赤いオナガガモ」は雌とみられ、本来なら全体が褐色で黒褐色のまだら模様だが、全体が赤っぽい。
羽地さんは「全国でちらほら見られているらしいが、多良間では初めて見た」。

 「赤いスズメ」は塩川の村議、垣花幸徳さん(59)と妻のゆかりさん(49)が4月初旬に見つけ、
「目の錯覚ではないか」「赤い土がついただけではないか」と普通のスズメと何度も見比べていたという。

 幸徳さんは「雨にぬれても色落ちしないのでびっくりしている」、ゆかりさんは「赤は縁起がいいと聞く。
多良間でもいいことがあったらうれしい」と喜んでいる。

 写真を見た山階鳥類研究所の森本元(げん)研究員は「『赤』とも表現できるが、赤色は幅が広く、鮮明な赤から赤茶までさまざま。
このスズメは、赤茶色」と指摘。「黒色部が本来の真っ黒ではなく薄く、黒のメラニン発色の異常と同時に茶のメラニンの発現と発色が
本来とは変化した異常な発色をしていると考えられる」と原因を分析した。(編集委員・福元大輔)

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/951570
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普通の色のスズメと一緒に餌を探す「赤いスズメ」=15日、多良間村塩川の牧場(羽地邦雄さん撮影)
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多良間島で確認された「赤いオナガガモ」=11日(羽地邦雄さん撮影)