ゴールドラッシュおきるか 深海に眠る金鉱脈

現場は伊豆諸島・青ヶ島沖の水深700メートルの深海。この場所で世界トップクラスの高濃度の金を含んだ熱水が噴き出していることがわかったのです。

なぜ深海で金なのか?。そのメカニズムの解明と金の回収技術の開発に挑む研究者たちがいます。カギとなるのは特殊な「藻」。

新たな海底資源の可能性に迫りました。


東京から南へおよそ400キロ。伊豆諸島の青ヶ島周辺の海域で2015年、東京大学の研究チームが海底から熱水が噴き出す「熱水噴出孔」を発見しました。

水深700メートルの深海のおよそ48平方キロメートルの範囲に数百の熱水噴出孔があると見られています。
噴き出す熱水の温度は250度ほどで、最大で40メートルを超えるものも確認されています。
ただ、熱水噴出孔はこれまでにも伊豆諸島の周辺でいくつか見つかっていたので、ここまでであればそれほど驚きではありませんでした。

持ち帰った岩石を調べて研究者は信じられないような数値を目にします。
それは「金」の濃度です。熱水噴出孔の周辺の岩石に含まれる「金」の濃度が平均で1トンあたり17グラム。
世界の主要な金鉱山が1トンあたり3~5グラムなのに対してそれを大きく上回る値だったのです。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2022/05/story/hydrothermal-chimney-gold/