【ニューヨーク時事】週末24日のニューヨーク株式相場は、今月の相場急落で売られ過ぎ感が根強い中、安値拾いの買いが入り、大幅続伸した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比823.32ドル高の3万1500.68ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は375.43ポイント高の1万1607.62で引けた。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比21億0384万株増の32億4712万株。
 米国の景気後退入り懸念が根強く、ダウは前週まで3週連続で下落。14日までの5営業日での下げ幅は計2800ドルを超え、先週は約1年5カ月ぶりに節目となる3万ドルの大台を割り込んだ。急速な下げを受け、今週に入って値ごろ感の買いが広がり、相場は回復基調を維持した。

 今月1バレル=120ドルを超えた米原油相場の下落や銅相場安も過度なインフレ懸念を和らげる要因。米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げペースが鈍化するとの思惑も浮上した。

 ただ、この日発表された6月のミシガン大学消費者景況感指数(確報値)は過去最低を記録するなど、景気悪化を示す米経済指標もこのところ目立っている。弱気相場での一時的な反発との見方も出ており、ダウが来週以降も回復局面を維持するかは不透明な状況だ。

 全ての業種が買われ、金融、素材、通信、資本財、一般消費財、ITが特に堅調だった。

 個別銘柄では、セールスフォースが7.4%高とダウ構成銘柄では上昇率が最大。ゴールドマン・サックス・グループが5.8%高。ボーイングが5.6%高。ナイキが4.6%高。ビザが4.5%高。トラベラーズが4.4%高。化学大手ダウが4.1%高。キャタピラーが3.8%高。ウォルト・ディズニーが3.7%高。

 一方、ベライゾン・コミュニケーションズは2.2%安、ユナイテッドヘルス・グループは0.8%安。

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