中学校の定期健康診断で女子生徒の下着姿を盗撮したとして、京都府警人身安全対策課と中京署は6日、岡山県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで、岡山市の開業医の40代男を逮捕した。男は、ペン型カメラで動画を撮影していた。男は、健康診断を担った複数の小中学校で盗撮を繰り返していた可能性があり、府警が捜査を進める。

 逮捕容疑は、昨年5月、岡山市の中学校で、定期健康診断の検診中、ペン型カメラで女子生徒5人の上半身の下着姿を盗撮した疑い。

 府警によると、今年5月、京都市内で女性を盗撮した疑いで、男を任意で取り調べ、押収したペン型カメラを解析したところ、複数の盗撮動画を確認した。別の小学校の女児を盗撮した画像も見つかっており、府警は複数の小中学校の健康診断で盗撮を繰り返していた可能性があるとみて、裏付けを進める。

 男は、岡山市で小児科クリニックを経営し、院長を務めていた。同市教委の委嘱を受け、市の小中学校で健康診断を行っていたという。

 小中学校の健康診断での脱衣を巡っては、京都新聞社が2020年に読者の疑問を報道したのを機に、文部科学省が全国の都道府県教委などに対し、正確な診察と児童生徒のプライバシー保護を両立するよう通知している。今回、学校健診での盗撮容疑で医師が逮捕されたことで、児童生徒の人権保護の観点から再び議論を呼ぶ可能性がある。
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