米国では1981年、レーガン大統領(当時)の暗殺未遂事件が起きた。シークレットサービス(大統領警護隊)のメンバーだったティム・マッカーシーさん(73)はとっさにレーガン氏を守るために両腕を広げて立ちはだかり、銃弾を受けた。

――今回の事件の警備についてどう見ていますか。

日本は安全な国とはいえ、警備には、ほとんど地元警察しかいなかったと聞いて驚いています。私は大統領らと日本に行ったことがありますが、日本の警察は非常に高度な訓練を受けていました。

ただ、どんなに日本の地方警察が優秀でも、仮に特別な訓練を毎日やっていないのであれば、事前警備や情報収集で高い基準が保たれているだろうか、と疑わざるをえません。配属された警官に、実際の警備経験はあるのか。ただ単に警護対象者の隣にいて、陣形を組まずにいるのではないか。事前情報に基づいて元首相に近づく人々を検査しているのか、と。

いずれにせよ、警護対象者を殺害されたということは、何かが間違っていたのです。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASQ7G059KQ7FUHBI00M.html?iref=sptop_7_01