"安倍氏の致命傷は2発目上腕部から 司法解剖、死因は左右鎖骨下動脈損傷による出血死(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース" https://news.yahoo.co.jp/articles/41f69cb9b12942cf6fdc3c5b16cf0b506de0cf63

安倍晋三元首相が奈良市での参院選の街頭演説中に元海上自衛隊員の無職山上徹也容疑者(41)から銃撃され死亡した事件で、奈良県警は9日、司法解剖の結果、首と左上腕部の計2カ所に銃弾が命中した傷があったと明らかにした。現場では2回の銃声が確認されており、県警は発射された銃弾の数や構造、入射角度などを詳しく調べる。

 司法解剖は8日午後10時40分から約6時間半にわたって行われた。県警によると、首と左上腕部の計2カ所に銃弾が命中した傷があった。死因は「左上腕部射創による左右鎖骨下動脈損傷にもとづく失血死」。左上腕部を撃たれて動脈を損傷したことが原因だった。搬送先の奈良県立医大病院は8日、首に銃創が2カ所あったと説明していたが、県警は首のもう1カ所の傷については、銃弾によるものかは分からないと説明している。

 医療ジャーナリストの森田豊氏は「鎖骨下動脈は血液を主に腕、一部を脳に供給している。特に左鎖骨下動脈は、人体で最も太い血管の一つである大動脈弓から直接分岐しており、非常に太い血管だ。鎖骨の下にあるため、その上から押さえて止血することは難しい。損傷すると体の中に血がたまっていくようになる」と解説した。

事件の瞬間を捉えた映像を確認すると、安倍氏が近鉄大和西大寺駅前で台に上がって訴えている最中、突然、ドーンという銃声が響き背後から白煙が上がった。安倍氏が左方向に体をひねって後ろを振り返った直後、2回目の銃声が響き、うずくまって台から崩れ落ちた。この時に銃弾が左上腕部に命中したとみられる。1回目の銃声が聞こえた後、スーツ姿の警護員が防弾機能を持ったカバンを上げて安倍氏を守ろうとする姿も映っていた。