安倍氏「国葬」賛成42% 反対49% 世代で差、40代境に賛否が逆転 熊日S編アンケート

 政府が決めた安倍晋三元首相の「国葬」について、熊日は「SNSこちら編集局」(S編)の登録者を対象にアンケートを実施した。
「どちらかといえば」を含めて賛成42・9%、反対49・6%となり、反対がやや上回った。
30代以下の若い世代では賛成が50%を超える一方、50代以上では反対が半数以上で、年代によって意見が分かれた。

 アンケートは多くの国民の意見を集めるのが目的で、無作為抽出する世論調査とは性格が異なる。
15~19日に実施し、回答者は2279人。内訳は男性4割で女性が6割。熊本県内が9割、県外が1割だった。

 全体では賛成30・1%、どちらかといえば賛成12・8%に対し、反対は33・5%、どちらかといえば反対は16・1%だった。どちらともいえないは7・5%。

 年代別では、20代以下はどちらかといえばを含む賛成が59・4%を占めた。30代も賛成が51・4%。
これに対し60代は、どちらかといえばを含む反対が60・4%と多数で、70代以上も反対56・4%、50代も反対52・5%だった。40代では賛否がほぼ拮抗[きっこう]した。

 男女別では、女性は反対が50%を超えた。

 賛成意見では、理由として歴代最長だった安倍氏の首相在任期間が挙がったほか、安倍氏の政治手腕、特に外交面における存在感への評価が目立った。
熊本地震後の支援に対する感謝のほか、「国民に親しみを感じさせるキャラクターだった」(熊本市、40代女性)との声も。ロシアを念頭に「貴重な弔問外交の機会になる」(同、50代男性)との指摘もあった。

 反対意見では「説明責任がある案件が多く、関連して官僚1人が亡くなっていることを考えると疑問がある」(同、70代以上男性)など、桜を見る会や森友・加計学園問題を理由に挙げた人が多かった。
「国葬の定義が分からない」(合志市、40代男性)との意見も目立ち、現役の首相ではない点や、旧統一教会との関係の検証を求める声もあった。(太路秀紀)
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