ソフトバンクグループの株価が急伸。同社は10日、筆頭株主として保有するアリババグループ・ホールディング株式を売却し、再評価などで税引き前利益4兆6000億円を計上すると発表した。

  12日の日本株市場で、ソフトバンクG株は一時前営業日比5.7%高の5617円と5月27日(6.2%)以来、2カ月半ぶりの日中上昇率となった。

  同社はこれまで、アリババ株を利用した先渡し売買契約で資金調達を行ってきた。10日の発表資料によると、8月中旬から9月末までに最大約2億4200万ADR(米預託証券)を現物決済し、7-9月期(第2四半期)決算で関連利益を計上するという。保有比率は23.7%から14.6%に減少し、アリババはソフトバンクGの持分法適⽤関連会社から外れる。

  シティグループ証券の鶴尾充伸シニアアナリストはリポートで、時価純資産(NAV)や、LTV(純負債/保有株式)には中立だが、「将来的に現金決済となる可能性で生じるキャッシュフローリスクやデリバティブ関連費用軽減に貢献する点でややポジティブ」とした。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-08-12/RGH3WST0G1KW01