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卓球 Tリーグ個人戦 伊藤美誠準々決勝で敗れる

卓球のパリオリンピックの日本代表選考のポイントをかけたTリーグの個人戦が始まり、東京オリンピックで3つのメダルを獲得した伊藤美誠選手は、準々決勝で敗れました。

平塚市の総合体育館で始まったTリーグの個人戦は、再来年のパリオリンピックの代表選考のポイントが与えられる大会で、初日の13日は1回戦から準々決勝まで行われました。

女子は2回戦で今シーズンからTリーグに参戦した伊藤選手が、東京オリンピックの団体で銀メダルを獲得した石川佳純選手と対戦しました。

ゲームカウント2対2で迎えた第5ゲームは、それぞれ強打を打ち込み、9対9と終盤まで競り合いましたが、伊藤選手が持ち味のサーブで2連続ポイントを奪ってゲームカウントを3対2としました。

第6ゲームでも、伊藤選手が力強いショットで積極的に攻めて11対8で奪い、ゲームカウント4対2で石川選手に勝ちました。

続く準々決勝では、芝田沙季選手と対戦し、第1ゲームを先取したものの、第2ゲームでレシーブがうまくまとまらず2対11と大差で奪われるなど、2ゲーム連続で落としました。

その後、ゲームカウント3対3とフルゲームの接戦となりましたが勝負どころで相手の強烈なスマッシュに対応できず、11対13で落とし、ゲームカウント3対4で敗れました。

一方、男子では準々決勝で張本智和選手がことしの全日本選手権を制した戸上隼輔選手と対戦し、勝負は、最終の第7ゲームまでもつれ込みましたが、得意の高速のバックハンドなどで接戦を制し、ベスト4進出を決めました。

14日の最終日は、男子と女子のシングルスの準決勝と決勝などが行われます。

伊藤美誠「やりづらくても勝てることが本当の実力」
女子シングルス準々決勝で芝田沙季選手に敗れた伊藤美誠選手は「どちらが勝つか分からない試合だったが最後は芝田選手がうまくミスを誘ってきた。今回はタイミングが合わなくて、けっこうアンラッキーなところも続いた」と振り返りました。

そして、今後に向けては「きょうの試合はうまくいかない点が多かった。やりづらくてもしっかり勝てることが本当の実力だと思うので、そこまで持っていけるように練習していきたい」と気持ちを切り替えていました。
石川佳純「確実に決めるプレーが必要」
女子シングルスの2回戦で、伊藤美誠選手に敗れた石川佳純選手はゲームカウント2対2で迎えた5ゲーム目について「終盤で挽回したが、伊藤選手のいいサーブにレシーブミスをしてしまったのでそこがすごく残念です。1本、2本が勝負を決めるのでもっと戦術の切り替えを早くして、そこでしっかり確実に決めるプレーが必要だと思った」と振り返りました。

そして、今後に向けては「次のパリオリンピックの選考会でいい成績を出せるようにしたい。1戦1戦が大切だと思うので、しっかり調整していいプレーができるように頑張りたい」と意気込みを語りました。
張本智和「もっともっと攻めていきたい」
準決勝進出を決めた張本智和選手は「戸上選手との試合はフルセットになると想定していた。最後に逆転できてよかった」と引き締まった表情で話しました。

そして、逆転で勝利を決めた最終の第7ゲームについて「ラリーを続けることを意識した。自分に向かってくる選手が多いので受け身にならず、自分から攻めていかないと勝てない。最後まで諦めない気持ちを忘れずにプレーできた」と振り返りました。

そのうえで、あすの準決勝に向けて「自分の持ち味はメンタルだと思っているので、あすはもっともっと攻めていきたい」と意気込んでいました。
戸上隼輔「納得できるプレーを出せず」
準々決勝で8連続ポイントを奪って第4ゲームを取るなど、フルセットの接戦の末に敗れた戸上隼輔選手は「4ゲーム目は自分から攻めていけたが、苦しい展開が多かった。自分の納得できるプレーを出せずに終わってしまった」と話したうえで、「メンタル面を意識して試合に臨んだが、緊張した場面や大勢の観客がいる中で、まだまだ自分のプレーができていないので、どんな試合でも自分のプレーができるメンタルは必要だと感じた」と悔しそうな表情で話しました。