島根原発不正入構 松江地裁も「子どもだまし」とした偽造免許証見破れず
8/17(水) 10:30

 中国電力島根原発(松江市)で5月、男が偽造した運転免許証を使って不正に入構した事件は、中電の不十分な管理体制を明らかにした。中電側は、今月9日に男に有罪判決を出した松江地裁が「子どもだまし」とした簡単な偽造を見破れなかった。原子力規制庁が事件の経緯などを検査中で、近く結果が出る可能性がある。有識者は「悪意を持った人物の入構を見落とす可能性がある」と対策強化の必要性を指摘する。

 有印公文書偽造・同行使などの罪に問われた男の判決などによると、男は鳥の巣の撤去作業の下見のため、5月10日に島根原発に入構した。免許証の有効期限欄の「2021年(令和03年)」の「3」の文字の上に、手書きで「4」と書いた紙を貼ってコピー。コピーの有効期限欄を切って免許証に貼って偽造した。

 中電島根原子力本部によると、男は一時的な立ち入り者として事前に名前などを申請。入構時に警備員に免許証を見せ、作業して帰った。その後、入構をチェックする警備会社が免許証のコピーや書類を確認して西暦と和暦が一致しないと気付き、不正が発覚した。松江地裁は判決で「改変は一見して手書きと分かる」と稚拙な手口に触れた。

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