東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で創業者や幹部が逮捕された紳士服大手「AOKIホールディングス(HD)」。冠婚葬祭といった人生の節目で身にまとう「勝負服」を扱う企業だけにブランドイメージが悪化すれば業績には痛手だ。AOKIスーツのユーザーは事件をどう受け止めているのか。店に行ってみた。

就活スーツ「縁起悪い」
「うまい汁を吸っている人たちの利益になることは嫌だ」。今月23日、就職活動を控える早大3年生の男性(20)は語気を荒らげた。大学の近くにAOKIの店舗がある。しかし、「リクルートスーツはAOKIでは買わない。他で買う」と突き放した。

就活用のスーツやシャツ、ネクタイ、コートをそろえるAOKI。エントリーシートの書き方や面接官に好印象を与える着こなし方を紹介するなど、就活生の応援に力を入れてきた。しかし、東京・早稲田にある店の買い物客からは「事件を起こした会社の就活スーツなんて縁起が悪い」と購入するのをためらう声が聞かれた。

上着を購入した近くに住む50代の女性も「事件を知ってAOKIのイメージが悪くなった」と語り、購入した服については「外で着るつもりはない。部屋着にする」と話した。

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