大規模停電への備え 注目集まる“電力の地産地消”
2022年9月9日 19時13分
記録的な暴風で千葉県を中心に甚大な被害を出した台風15号。停電が2週間以上続き、12人が災害関連死と認定されました。このうち8人は熱中症など停電の影響で亡くなったとされています。
停電の恐ろしさを強く印象づけたあの台風から3年。エネルギーを“地産地消”しようという動きが進んでいます。
(千葉放送局記者 大岡靖幸 岡本基良 坂本譲/釧路放送局記者 島中俊輔)
大規模停電の中 シャワーも使えた道の駅
台風15号が直撃した翌日に撮影された写真です。明かりがともっているのは道の駅です。
千葉県の南東部にある睦沢町の道の駅では停電のわずか5時間後に電気が復旧し、地元の住民などに温水シャワーを無料で提供しました。
利用者は「復旧で疲れたところに、お湯が使えたのは本当にありがたかった」と当時を振り返っています。
さらに、近くの町営住宅にも電力は供給されていました。
天然ガスの“マイクログリッド”
台風15号で、千葉県内では瞬間風速50メートルを超えるような猛烈な風が吹き荒れ、最大64万戸が停電。
復旧には2週間以上かかる大規模かつ長期間の停電となりました。
にもかかわらず、この道の駅で電力が供給できたのは、地下からの天然ガスを利用し、自家発電をしていたからです。
暴風の影響を受けない地中に専用の電線があり、町営住宅にも電力が供給できました。
睦沢町のこの地域のように、小規模で独立した電源でつくった電気を、限られたエリア内で利用することを「マイクログリッド」といいます。
再生可能エネルギーなどを活用し、電力会社からの送電がストップしても、地域内で電力を賄うことができます。
いわば“エネルギーの地産地消”です。
この「マイクログリッド」、強力な台風をはじめ近年相次ぐ災害を受けて、注目が集まっています。
ブラックアウト教訓に 牛の○○○で発電
※略※
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/k10013810421000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220909/K10013810421_2209091541_0909154622_01_02.jpg