財政危機で高インフレになると金利が高騰するため、政府の借金が棒引きされるどころか、むしろ国債の借換金利の負担が膨張して、借金の額が増えていく。これは1980年代から、ブラジルやアルゼンチンが繰り返し経験してきたことだ。非常に高い率のインフレになると、経済が混乱して成長率が下がり、生活水準が悪化する。その上、政府の債務も増えるので、中央銀行が国債買い入れを増やして、ますますインフレが高騰する。日本の現状では約1000兆円の政府債務残高に対し、毎年120兆円を借り換えている。インフレで金利が上がれば、借り換えの金利負担は莫大な額に上る。

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