少年事件の記録廃棄相次ぎ発覚 2004年長崎小6殺害など

複数の少年事件で、各地の家裁が保管していた少年審判の処分決定書や捜査書類などの事件記録を廃棄していたことが20日、各家裁への取材で分かった。最高裁は調査をしない方針で、廃棄の経緯や非公開だった少年審判の検証は困難な見通し。

他に廃棄が判明したのは、長崎県佐世保市で2004年に小学6年の女児が同級生の女児に殺害された事件や、長崎市で03年に4歳男児がビルから突き落とされた誘拐殺人事件、愛知県豊川市で00年に当時17歳の少年が夫婦を殺傷した事件。

山形県新庄市で1993年に中1男子が死亡した「明倫中マット死事件」の事件記録は期限延長して保管していることが判明し、各地の対応が分かれている。

佐世保市の女児殺害事件は、04年6月、御手洗怜美さん(当時12)が11歳の女児にカッターナイフで切られ死亡した。長崎家裁佐世保支部は少年審判で児童自立支援施設の収容を決定した。

00年5月の豊川市の事件は女性(当時64)が自宅で刺されるなどして殺害され、夫も首を負傷した。名古屋家裁は少年を医療少年院送致とする保護処分を決定した。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF20BXI0Q2A021C2000000/