「北斗の拳」原作者、故郷に「武論尊塾」建設へ 展示室は無料で公開(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース
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人気漫画「北斗の拳」で知られ、故郷の長野県佐久市で若者向けの無料漫画塾を開いている漫画原作者の武論尊(ぶろんそん)さん(75)が、同市に漫画塾の拠点となる施設「武論尊塾」(仮称)を新たに建設する。自身や著名な漫画家らの作品などを紹介する展示室も設け、無料で公開するという。

武論尊さんは2018年から毎年、市とともに「武論尊100時間漫画塾」を主宰。武論尊さんのほか、漫画「タッチ」の作者あだち充さんら著名な漫画家、漫画雑誌の編集者らが入れ替わりで講師を務め、市内を会場に、キャラクターの作り方やストーリーの組み方などを計100時間かけて学ぶ。

本気で漫画家をめざす若者が対象で、これまでに市内外の10~40代の約80人が卒業した。このうち17人がプロデビューし、連載を持った人も数人いるという。現在は5期生15人が学んでいる。

JR佐久平駅近くに新築する「武論尊塾」は、鉄骨造り3階建て。延べ床面積は約620平方メートルで、総事業費は約3億円を見込む。1階には自身の常設展示室を設け、交流のある漫画家や漫画雑誌の編集者らによる企画展も予定する。来春に着工し、24年春のオープンをめざす。

13日に市内で記者会見を開いた武論尊さんは「漫画塾を5年間続けて手応えを感じた」と振り返り、「長く続けるためにも自前の建物が必要。夏休みに集中講義を設けるなど、カリキュラムの自由さも増える。卒業生たちが永続的に学べる拠点にもしたい」と話した。

また、武論尊さんは大学生向けの返済不要の奨学金制度の原資として使ってもらうため、新たに市に4億円を寄付する。17年にも同様の趣旨で市に4億円を寄付している。市によると、追加の4億円で、給付奨学金をさらに10年間延長できるという。(滝沢隆史)