主要な半導体メーカーで構成する世界半導体市場統計(WSTS)は29日、2023年の半導体市場が前年比4.1%減の5565億ドル(約77兆円)になる見通しを発表した。
従来予想(4.6%増)から一転し4年ぶりのマイナス成長となる。スマートフォンやパソコンなど民生品向けの需要が落ち込んでおり、記憶用半導体のメモリーが大きく落ち込む。

WSTSは今春、23年の市場成長率を5.1%との見通しを示していたが、8月に4.6%に下方修正していた。前回の修正予想からさらに大きく下振れる。前年を下回るのは、新型コロナウイルス禍前にメモリー市況が急速に悪化した19年以来4年ぶりとなる。

23年の落ち込み幅で特に大きいのは市場の2割強に相当するメモリーで、22年比17%減を見通す。地域別ではアジア太平洋地域が7.5%のマイナスとなる見込みだ。日、米、欧はプラス想定だが、中国を中心に市場の縮小幅が大きい。22年の市場予想は21年比4.4%増の5801億ドルとした。
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