安倍晋三元首相が奈良市の近鉄大和西大寺駅北側で銃撃された事件で、市は14日、銃撃現場にあったガードレールを19日に撤去すると発表した。駅前道路の拡幅工事も含めた周辺整備事業の一環で、整備は今年度末に完了する。

ガードレールは県道と市道が丁字形に交差する場所に交通安全対策で設置されており、安倍氏は7月8日、ガードレールで四方を囲まれたエリアで演説中に銃撃され、死亡した。

事件後、市は現場を歩道にして安倍氏追悼の慰霊碑などを設置することも検討したが、有識者らから「交通に支障が出る」「事件を思い出す」などの意見が出て実現しなかった。

市の担当者は「ガードレールの撤去は道路の拡幅工事のためで、以前から年内の撤去を決めていた」と話している。
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