ある新興企業が気象観測気球を打ち上げ、成層圏に反射性の硫黄粒子を放出した可能性があると主張し、太陽地球工学の分野で論争の的となる障壁を越える可能性があるという。
ジオエンジニアリングとは、大規模な火山噴火の後に起こる自然のプロセスを真似て、太陽光をより多く宇宙空間に反射させることで気候を操作しようとする意図的な取り組みのことである。理論的には、硫黄などの粒子を大量に噴霧することで、地球温暖化を緩和できる可能性がある。
このような化合物を成層圏に放出することは、技術的には難しくない。しかし、科学者たちは小規模な屋外実験さえも、ほとんど(完全にではないが)控えてきた。また、地球工学に関連する研究として、大気圏の特定の層に物質を注入したことがあるかどうかも明らかではない。
それは、この研究が非常に議論を呼ぶからでもある。このような意図的な介入を大規模に行った場合の現実の効果についてはほとんど知られていないが、危険な副作用がある可能性もある。また、ある地域では他の地域よりも影響がひどくなる可能性があり、地政学的な対立を誘発する可能性もある。
この技術を長年研究してきた研究者の中には、この会社(Make Sunsets)が市民参加や科学的精査を一切せずにメキシコのサイトからの打ち上げを進めているように見えることに深い憂慮を抱いているものもいる。同社はすでに、より大きなペイロードを搭載できる将来の気球飛行のための「クーリングクレジット」を販売しようとしている。
https://www.technologyreview.com/2022/12/24/1066041/a-startup-says-its-begun-releasing-particles-into-the-atmosphere-in-an-effort-to-tweak-the-climate/