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ワクチン未接種の高齢者、重症化率・致死率はデルタ株並み
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 広島県健康福祉局は2月2日の厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードで、
オミクロン株が主流となっている新型コロナウイルス感染症の第6波における重症化率と致死率は全体では
デルタ株が流行した第5波に比べ低下したものの、ワクチン未接種の高齢者ではデルタ株並みであることを報告した(資料は、厚労省ホームページ)。

 全体では、 60歳未満の重症化率は0.56%(第5波)から0.04%(第6波)に、60歳以上の重症化率は5.00%(第5波)から
1.45%(第6波)にそれぞれ低下した。致死率も60歳未満が0.08%(第5波)から0%(第6波)に、60歳以上も2.5%(第5波)から0.96%(第6波)に低下した。

 しかし、ワクチン接種歴別に見ると、接種歴あり(1回以上)の60歳未満の重症化率は0.02%、致死率は0%の一方で、
接種歴なしの60歳未満の重症化率は0.09%、致死率は0%だった。60歳以上についても接種歴あり(1回以上)の重症化率は0.96%、
致死率は0.55%となっている一方、接種歴なしの60歳以上の重症化率は5.05%、致死率は4.04%となった。

 なお第5波のワクチン接種歴別のデータでは、接種歴あり(1回以上)の60歳未満の重症化率が0.33%、致死率が0.03%、
接種歴なしの60歳未満の重症化率は0.59%、致死率は0.09%だった。60歳以上は接種歴あり(1回以上)の重症化率は2.96%、
致死率は1.67%、接種歴なしの60歳以上は重症化率が6.91%、致死率は3.28%となっている。

 アドバイザリーボードの座長を務める国立感染症研究所・所長の脇田隆字氏は会合後の会見で「ワクチンを接種していない高齢者は、
デルタ株とほぼ同じ重症化率や致死率が見て取れる」と注意を呼び掛け、改めてワクチン接種を進めていく重要性を強調した。