
原油購入など「露への間接支援控えよ」 林外相が安保理で演説
1/13(金) 1:08配信
産経新聞
【ニューヨーク=平田雄介】国連安全保障理事会は12日、国連憲章に違反するロシアのウクライナ侵略などで揺らぐ「法の支配」に関する公開会合を開いた。林芳正外相が演説し、国家間の合意である国際法が順守されなければ「世界は野蛮な力と威圧のジャングルと化す」と強調。露産原油の購入など間接的な形も含めたロシア支援を控えるよう呼びかけた。
昨年2月の侵略開始後、国連外交でウクライナを支援する米欧日とロシアの分断が鮮明となった。ただ、アフリカなどのグローバルサウス(南半球を中心とした途上国)諸国は「新たな『冷戦の温床』になりたくない」(セネガルのサル大統領)と中立姿勢を示している。
林氏は会合で、法の支配の尊重は「陣営を選ぶことでも中間をとることでもない」と指摘。武力による領土取得を禁じる国連憲章の原則に立ち戻るよう訴え、各国が協力して侵略を終わらせるよう求めた。ロシアへの武器輸出が取り沙汰される北朝鮮のほか、露産原油の購入を続ける中国やインドなどを念頭に「侵略の直接的、間接的な支援を控えよう」と呼びかけた。
林氏はまた、南・東シナ海で一方的な現状変更を試みる中国を念頭に「力や威圧によって国境を書き換えることを決して許さない」と強調。国家間の紛争を扱う国連の主要機関、国際司法裁判所(ICJ)の役割を強化すべきだとし、ICJの管轄権を認めない中露や北朝鮮を含む未受諾国に対し、ICJの強制管轄権を受諾するよう求めた。
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