対人関係がすごく苦手なので、一般の患者を扱う臨床医ではなく、同期の中で唯一、基礎医学の道に進みました。
 いつも顕微鏡の中で、がん細胞を発見することに全神経を集中させる日々。こんな地味な環境にいるせいか、
三十路近くになっても処女を失うチャンスに恵まれず、強い劣等感を持つようになっていました。

 正直に言って、頭の中はいつも男性と結ばれるエッチな妄想でいっぱい。そんなとき、院内でもプレイボーイと評判の婦人科医、
福山さんから、「たまには飲みに行かないか?」と声を掛けられました。
 あまりにうれしくて、何度もうなずいたほどです。お酒の席では酔ったふりをしながら、彼に寄りかかりました。
 「しょうがないなぁ。少し休んでいくか?」
 私の思惑通り、誘われてしまったんです。もちろん、向かった先はラブホテルでした。手を握られて入り口に引っ張られたとき、「やっと女になれるんだ」って想像したら、うれしさがこみ上げてきました。

 部屋に入って見つめ合うと、胸とお尻を触りながらディープキスをして…。学生時代に一度だけ経験したキスより、ずっと上手で鳥肌が立つほどでした。
 迷いましたが、処女だとは打ち明けませんでした。婦人科医だから、膣口を検査すれば分かると思ったんです。
ところが、彼は私の性器をまったく見ることもなく、いきなりベッドに押し倒してきたの。
 「ギャーッ、痛い! もうお願いだから抜いて…」
 必死に抵抗したんですが、四つん這いにされてパンティーを剥ぎ取られ、力任せに大切な処女膜をメリメリと破られました。
温かいモノが入ってくると思っていたら、硬くて冷たい感触だったのも驚きでした。

 私は強烈な痛みの中で、シーツに数滴の血液を滴らせながらロストバージンしました。体を貫いたものがどんなに大きいものかと後ろを振り向くと、
彼はペニスの形をした極太の張り型をベルトで固定し、私に挿入していたんです。
 悔しくてにらみつけたら、情けない顔で「女のアソコばかり見ていたら、職業病で勃たなくなったんだ。変態じゃないよ。分かってほしい」だって。
 予期せず大人のオモチャに処女を捧げていたなんて、もう人生最悪の思い出になりました。


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