じゃれあっていたシロクマのペア、急に闘いメスが死ぬ…繁殖のため同居の釧路市動物園

北海道の釧路市動物園は2日、雌のホッキョクグマ「ミルク」(10歳)が、繁殖のため同居した雄と闘争になり死んだと発表した。

ミルクは2012年12月に男鹿水族館GAO(秋田県)で生まれ、14年1月に釧路市動物園に来園。直立で二足歩行する姿が動画で紹介されるなど、同園の人気者だった。

発表によると、ミルクは18年から、雄の「キロル」(14歳)と発情のタイミングで繁殖のための同居を200回以上繰り返していた。

仲は良く、1日午前に園内の屋外展示場で再開した同居でも最初はじゃれ合っていた。しかし、約1時間後に突然争い始め、飼育員がモニターで発見して駆けつけ、餌やおもちゃを投げ入れたり放水したりして気をそらせようとしたが、ミルクが頭部にけがを負って倒れ、死んだという。

鈴木貴博園長は「同居は万全を期して行ってきた。再発防止に向け今回の経緯を検証したい」と話した。同園のホッキョクグマはキロルのみとなり、当面、展示は中止するという。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20230302-OYT1T50230/

ホッキョクグマのミルク(2022年7月、釧路市動物園提供)
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