レタスの出荷量全国1位を誇る長野県川上村では「実習生」や、専門的な技能を持つ「特定技能」の外国人に、生産を支えられてきました。
このうち「特定技能」の外国人が今、国内に入って来られなくなっていて、産地は困惑しています。
レタスの出荷量全国1位を誇る川上村。
農家は今、ある「窮地」に陥っていました。
(農家は)「まだ全く見通しが立たない」「来てもらえると助かるんですけど…」
「4月の中ごろに(来る)予定ですが、実際に来てみないとわからない」「直前になって来られない、というパターンもなくはないので そうならないことを一番は願いたい」
労働力として頼りにしていた「特定技能」の外国人が、来日していません。
国際社会の発展への貢献などを掲げ、1993年に国が始めた「技能実習制度」。
日本の高い賃金を求めて多くの外国人が来日し、去年(2022年)末時点でおよそ32万5千人が滞在しています。
そして国内の労働力不足に対応し、即戦力の外国人を受け入れるため、政府が2019年に創設した在留資格が「特定技能制度」です。
技能実習の在留期限は最長で5年ですが、技能試験や日本語の試験に合格して「特定技能」に移行すれば、さらに日本に滞在して働くことが可能になります。
川上村では、技能実習生や特定技能の外国人を、年間およそ1000人受け入れてきました。
■川上村産業建設課農林係 由井雅人さん「技能実習生、特定技能の人も含めて、いないと成り立たない状況であることは間違いない 農家戸数は減少しつつあるが、年間の作付け面積は若干増えている状況」
野菜農家の伊藤勝敏(いとう・かつとし)さん。
畑を整地するなど、今年の栽培が始まっていますが、外国人の姿はありません。
■伊藤さん「予定では4月中旬に来る予定だったんですが、まだ来ていないのが現状」
村内に点在する合わせて4ヘクタールの畑でレタスを中心に野菜を栽培し、出荷量は年間450トン。
外国人の活躍が欠かせません。
周辺の畑には「技能実習生」や、去年から国内で働いている「特定技能」の外国人の姿がありますが、伊藤さんは1人で作業。
特定技能の3人を雇用する契約を結んだにも関わらず、いつから働けるのか、決まっていません。
■伊藤さん「結構みんな困っていて、ほとんど特定技能(の外国人)を頼んでいる人が多くて、外国から来る人の認可が順番待ちみたいで下りない」
題の原因が、日本からいったん帰国したり、母国で資格を取ったりした「特定技能」の外国人の来日が滞っていることです。

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/434021?display=1