https://news.yahoo.co.jp/articles/3ec4beba56ef6a81d2890c19d8e9a94e33716104
現役ホスト「客が自分から(風俗に)競うように落ちる」vs.女性客「闇金バリの取り立て」「売春直後に現ナマを持っていかれた」
4月27日、新宿歌舞伎町のホストクラブに勤務する、源氏名「森のくまさん」こと江川誉容疑者(25)が逮捕された。容疑は売春防止法違反。ホストクラブの女性客であるA子さん(23)に、“立ちんぼ”行為をそそのかした疑いがかけられている。
これまで「文春オンライン」は、“歌舞伎町女子”が被害に遭った事件や、彼女らがさらされている危険な実態をたびたび報じてきた。その根にあるのは、ホストやコンカフェ店員などへの度を越えた貢ぎ行為だ。彼女らは時として強要され、あるいは自ら、“推し”に多額の金を貢ぐために違法売春などに手を染め、身を持ち崩している。
水増しした1000万円の“ツケ”を回収するため、女性客をソープランドに“沈める”。そんな卑劣な犯行が発覚し1 月23日までに逮捕されたのは、歌舞伎町で働いていた元ホスト・秋葉拓也容疑者(27)だ。
秋葉容疑者は20代の女性客に「早く金つくってこい!」などといい、東京・吉原のほか、福島や沖縄など5県のソープランドで働かせた売春防止法違反の疑いが持たれている。秋葉容疑者の他にも、女性を風俗店に紹介したスカウトや、ソープランドの経営者など13人が逮捕され、大規模な逮捕劇となった。
社会部記者が話す。
「秋葉容疑者が働いていたホストクラブの系列はもともと弱小店で、なぜか同業との付き合いも避けていたといいます。歌舞伎町では存在感は薄かったようですね。一方、女性が働かされていた吉原のソープは『大衆価格で、ゆとりの入浴時間、高級店のサービス』をうたい、現役AV女優やグラビアモデルも在籍する人気店舗だったとか。料金は70分25000円からで、吉原ではいわゆる格安寄りに分類される店舗でした」
「ホストクラブで営業成績を表彰」はにかむ容疑者
秋葉容疑者が働いていたホストクラブの公式サイトなどには、「1000万player」「入店半年で1000万円」と書かれた気前の良い写真のショットが並ぶ。なかには「営業活動においてその輝かしい成果に対し深甚なる敬意を表するとともにここに金一封ならびに記念品を添えて表彰します」と書かれた賞状とトロフィーを手に、はにかむ秋葉容疑者の姿も収められていた。
ホストでツケをつくり格安ソープに落ちるという絵に描いたような転落劇――。
歌舞伎町のある現役ホストに聞くと、「ホストが落とすというより、女性客が自分から勝手に恋愛と錯覚し、(風俗に)競うように落ちる」のだと嘯いた。しかし実態を取材すると、ホスト側が免罪されるとは到底思えないのだ。
こうした泥沼にはまり込む女性について「コロナ禍で増えた」と語るのはホストに20年以上通っているという中年女性客だ。その理由には、マッチングアプリの普及も一役買っているという。
アプリで出会って“枕”でガッツリつかむ
「ホストの営業手法もどんどん進化しています。その一例がマッチングアプリ。ここで恋人を求める普通の男女として出会い、実際に会った時に『実はホストの仕事をしているんだ』と打ち明け、そのまま店に同伴させるんです。初回は1000円で入れますし、指名しても1万5000円ほどで済みます。夜の仕事をしていない普通の会社員の女性でもギリギリ払える金額なんです。
その後、アフターで“枕”をしてガッツリとハートをつかむ。2回目以降はテーブルだけで2万、酒代込みで4万円超はかかりますから一度ハマれば“転落”してしまうのは避けられません」
歌舞伎町周辺では「〇億円プレイヤー」といったド派手なビジュアルの広告を掲載し、大音量でCMソングを流しながらトラックが走るのも、もはやお馴染みの光景となっている。こうした“ホストバブル”の隆興には、客層の裾野が広がったことも一因のようだ。
前述の中年女性客が続ける。
アプリの影響で増えた「普通の女性会社員客」
「マッチングアプリの影響もあってか、普通の会社員の女性客が増えました。なぜわかるかといえば、この2〜3年でクレジットカードで支払っている客が一気に増えたから。クレジットカードは今回の事件のように“ツケ”にせず、確実に金が入るのでホスト側にとってもメリットが大きいのでしょう。知人の看護師の女性は、クレカを限度額までまず切らされたあげく、ホストに『付き合ってんなら、それぐらいできるでしょ』と直接言われ、今はデリヘルで働いています。